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  白 金 散 歩 植物考

            

植物解説

            北里大学名誉教授 小倉治夫

 

 

 

 

 

ソフィアプラザ辺

     ソフィアプラザ(2006.5.10

白金キャンパスTO DAY

3月

119:志賀桜(コッホ北里神社前)(2008.3.24撮影)

35:クロガネモチ(本館前)

真っ赤に熟した実が青空に映える

【2、3日後にムクドリが群れて、食べ尽くしていった(2.14撮影)】

112:ミツマタ(病院前)

2008.3.17撮影)

ジンチョウゲ(病院前)

2008.4.1撮影)

 

4月

アミガサユリ(根茎:バイモ)

(コッホ神社前)(2008.4.2撮影)

67:ソメイヨシノ

(生命研前:2008.4.1

7:アセビ(病院前:有毒)

2008.3.17撮影)

7:アセビ(赤花)(病院前:有毒)

2008.3.17撮影)

 

5月

25:オリーブ(病院前:薬)

2008.5.26撮影)

117:モッコク(1号館裏)

2008.5.26撮影)

 

13:イチイ

13

薬用

イチイ

Taxus cuspidata Siebold et Zucc.

イチイ科(Taxaceae)

有毒植物

  イチイの葉にはタキシンという有毒アルカロイドが含まれるから注意が必要である。心臓毒で呼吸作用の衰弱を起こすほかに、胃腸炎の原因になる。材は良質で建築材、鉛筆、細工物等に使う。かつて「笏(しゃく)」を飛騨の位山(くらいやま)にあるこの木で作ったので、朝廷から官位の「一位」を賜って、「イチイ」の名になった。同様に、「笏の木(しゃくのき)」ともいう。

 

21:エフェドラ・ゲラルデイアナ(マオウ)

21

薬用

エフェドラ・ゲラルディアナ

Ephedra gerardiana Wall.

マオウ科(Ephedraceae)

マオウの主成分エフェドリン

  明治17年、ドイツから帰国した長井長義は我が国「薬学」の開祖で、漢方薬の成分研究に着手し、翌明治18年(1885)、「麻黄」からエフェドリン(麻黄の学名:Ephedra sp.からとった名前)を発見した。我が国の天然物化学の嚆矢である。

 

マオウ:白金キャンパス「ソフィアプラザ」

 [2004.10.7 撮影]

マオウの花:相模原キャンパス「薬用植物園」

 [1994.5 撮影]

 

98:ヒトツバタゴ(ナンジャモンジャの木)

98

ヒトツバタゴ

Chionanthus retusus Lindl. et Paxton

モクセイ科(Oleaceae)

 薬学部1号館と3号館の空間にすばらしい日溜まりの憩いの場ができた。ここはもと中道理通りと呼ばれた公道あとと、旧北里研究所研究棟の跡地である。この中庭はソフィアプラザと名を変えて学生をはじめ、入院患者たちの憩いの場となっている。ここには18本のヒトツバタゴ(なんじゃもんじゃの木)が植えられている。4月下旬から5月はじめにかけて純白の可憐な花を咲かせる。

  ヒトツバタゴ(なんじゃもんじゃの木)は東京では、明治神宮外苑の絵画館まえにあるのが有名で、江戸時代には六道の辻にあって、「六道木」と呼ばれていたものの末裔である。明治18年、政府はこれを買い上げて保存し、明治36年、白井光太郎博士(元帝国大学教授)が陳情して保護願いをだし、大正13年12月、天然記念物の指定を受けたが、樹齢百数十年をへて、昭和8年に枯死した。この木の勇姿は、絵画館の壁画(小林万吾画:凱旋観兵式)に描かれている。現在のものは2代目で、白井博士が根接ぎ法によってえたものである。(明治神宮外苑案内書から) 

  ナンジャモンジャ(ヒトツバタゴ)の木は都内十数カ所に生えているとのことであるが、筆者の知る限りでは、御徒町公園のもの(写真)が見事である。

明治神宮外苑絵画館前のヒトツバタゴ(2003.5.6撮影)

御徒町公園のヒトツバタゴの木 (2003.5.6撮影)

 

外苑運動公園のヒトツバタゴの花(2003.5.6撮影)

白金キャンパスのヒトツバタゴ(2003.4.30撮影)

 

白金キャンパスソフィアプラザのヒトツバタゴ

2004.4.20撮影)

 

10:アメリカイワナンテン

10

アメリカイワナンテン

 レインボー

Leucothoe catesbaei (Walter) A.Gray 'Rainbow'

ツツジ科(Ericaceae)

   

   アメリカイワナンテンの花 [2006.5.10 撮影]

 

 アメリカイワナンテンはグランドカバーとしてよく使われるもので、洋風庭園にあう北米原産の常緑低木である。写真のようなかわいい花をつけるがあまり人にかえりみられない。もっぱら群生する葉の美しさに引かれる。

 

49:サンシュユ(山茱萸)

49

薬用

サンシュユ

Cornus officinalis Siebold et Zucc.

ミズキ科(Cornaceae)

 中国原産であるが、朝鮮を経て移植された。享保7年(1722)8代将軍吉宗が小石川薬園を開設した時にあたる。以来、武家屋敷には欠かせない樹木の一つになった。「庭の山茱萸(さんしゅゆ)の木・・・」という民謡は名高い。

 秋、赤く実った果実を熱湯に浸して種子を取り除き、果肉を乾燥したものを薬用にする。強壮、補腎剤として漢方でも処方される。

 

サンシュユの花(上)

[2004.3.27 撮影]

(松江の武家屋敷庭園)

右:ソフィアプラザ

2008.3.17撮影)

 処方例:六味丸、左帰飲(さきいん)

8:アマチャ

 8

薬用

アマチャ

Hydrangea macrophylla Ser. var. thunbergii Makino

ユキノシタ科(Saxifragaceae)

 

 アマチャ(甘茶)

 アマチャは葉を乾燥すると甘くなるので、これを煎じて甘茶をつくり、4月8日の釈迦誕生日には釈迦像に甘茶をかけて祈る。ヤマアジサイの一種である。甘味成分;フィロズルチン、イソフィロズルチンでサッカリンの2倍、蔗糖の1000倍の甘さがある。糖尿病患者の甘味料とする。

 

アマチャ [2007.5.22 撮影]

 

73:ツルニチニチソウ

73

薬用

ツルニチニチソウ

Vinca major L.

キョウチクトウ科(Apocynaceae)

 地中海沿岸原産の蔓植物で大変旺盛な繁殖力がある。春から夏にかけて青い花をつける。茎を切ると白汁を出す。インド—ルアルかロイドを含み、悪性腫瘍治療薬となる。

ツルニチニチソウ [2007.5.22撮影]

 

115:メタセコイア

115

メタセコイア

Metasequoia glyptostroboides Hu et W.C.Cheng

ヒノキ科(Cupressaceae)

 「メタセコイア」は中国の原産で、1949年に我が国に輸入され、今では全国至る所に植えられている。挿し木でもよく活着し、成長も早い。これと同じスギ科で、名前も姿形もよく似た「セコイア」は「イチイモドキ」とも呼ばれ、アメリカ北西部に自生する、世界最大の常緑針葉樹である。このほうは江戸時代末期から明治にかけて、我が国に渡来した。 メタセコイアも幼木はイチイに似ている。13がイチイだから比較してみるとよい。

メタセコイア [相模原キャンパスクレセント脇]

 

コッホ・北里神社辺

 

5:アジサイ

 

 

アジサイ

 

 

Hydrangea macrophylla Seringe var. otaksa Makino

ユキノシタ科(Saxifragaceae)

  アジサイは日本原産のヤマアジサイから育成されたもので、シ−ボルトが愛人のお滝さんから、学名をotaksa とつけたのは有名な話である。